脳梗塞の前兆!一過性脳虚血発作(TIA)が起きたらすぐに救急外来を受診する

一過性脳虚血発作(TIA)が起きたらすぐに救急外来を受診する

一過性脳虚血発作(TIA)は、脳梗塞の症状が一時的に起こる発作です。

しばらくすると症状は治まりますが、「治ったから大丈夫」「ちょっと疲れているから」「少し様子をみよう」なんて安心せず、症状に気づいたらすぐに病院で脳梗塞を防ぐ治療を受けて下さい。

TIAは脳梗塞の前兆

症状は脳梗塞と同じです。

下記の症状が一時的(5~10分程度)に起こり、ほとんどの場合が1時間以内に消えます。

TIAの症状
  • 体の片側に力が入らなくなる(持っていたペンや箸を落として上手く握れない等)
  • 体の片側にしびれ感覚障害が出る
  • ろれつが回らなくなる
  • 言葉が理解できなくなる
  • 視野の片側が欠ける
  • 物が二重に見える
  • めまいふらつきがある
  • 頭がぼんやりしたり意識を失う
  • 物を認識できなくなる
  • 物の使い方がわからない

    症状が一時的なのは、血栓が小さかったり、柔らかかったため、短時間で自然に溶け、脳細胞が壊死する前に血流が回復したからです。

    とは言え、症状が消えても安心はできません。TIAは発症後48時間以内に本格的な脳梗塞が起こる危険性が高く、3ヶ月以内には6人に1人が脳梗塞を発症しています。

    症状に気が付いたらすぐに救急外来を受診する

    症状に気づいたら、FASTチェックを行いすぐに救急外来を受診して下さい。

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    2017.07.21

    TIAによる症状は短時間で治まるかもしれませんが、原因である動脈硬化が治った訳ではありません。脳梗塞を防ぐには早急に治療が必要です。

    ちなみに、TIA発症後1日以内に専門病院で治療を開始すれば、遅れて治療を開始した場合(約20日)に比べて、本格的な脳梗塞の発症率を約80%抑制できたという研究結果も出ています。

    ABCD²スコアと脳梗塞発症リスク

    TIAで受診すると、病院では脳梗塞の発症リスクを調べる検査が行われます。同時に、TIA発症後に脳梗塞を発症するリスクを予測する指標である「ABCD²スコア」で患者の状態を確認します。

    Age(年齢) 60歳以上 1点
    Blood pressure(血圧) 140/90mmHg以上 1点
    Clinical feature(症状) 片側麻痺 2点
    麻痺のない言語障害 1点
    その他 0点
    Duration(持続時間) 60分以上 2点
    10~59分 1点
    10分未満 0点
    Diabetes(糖尿病) 糖尿病がある 1点

    合計点が4点以上の場合は、入院治療が必要とされています。また、「TIAを1週間以内に複数回繰り返している」「頸動脈に病変が見つかる」「心房細動がある」場合も、入院治療が必要になります。

    最後に

    TIAが起きた時に絶対やってはいけないことは、症状が治まったからといって放っておくことです。

    本格的な脳梗塞を発症してからでは、後遺症が残る可能性も高いですし、入院期間も長くなります。こんな言い方は失礼かもしれませんが、脳梗塞が起きる前に気づいて、治療できることはある意味ラッキーなことです。ですから、脳梗塞の前兆であるTIAを見逃さない様にして下さい。

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